25年入試情報
東大入試の現状
長野県の東大合格者が年々減少しています。どこに原因が? 答えは『英語』の学力です。京大入試は20年前とまったく変わっていません。東大も配点・問題形式は英語以外では現代文の出題形式が変わったくらいで文系・理系とも変化はありません。それに対して「東大英語」、配点は120点で変わらないものの内容は大きく変わりました。一言でいえば時代に合わせて"進化"している、TOEICで700点を超える英語力を求めているのです。東大入試は4教科5科目の入試です。文系は社会2科目、理系は理科2科目、数学と国語は文系と理系では問題量が異なり配点が120点と80点で逆になります。そして英語は文系理系共通問題で試験時間120分・配点120点です。東大入試の特徴は一部数学の得意な受験生を除き英語以外の3教科ではあまり差がつかない、英語で合否が決まる仕組みになっている、東大は英語のできる学生を求めているのです。この東大からのメッセージにどれだけの受験生が気がついているのか。つまり東大入試は英語が一流か数学超一流かで合格がきまる。英語も数学もすごい!という受験生も一部いますが合格者の9割はどちらか一方が得意ということだと推測します。
そこで今年の入試を検証してみると文系理系とも数学以外の3教科は例年並み、数学が難しかった・・・数学は得意という受験生の中で"ドラマ"が起こった・・・文系理系とも1問解ける解けないで20点差がつくのです。合格者最低点を昨年と比較してみると「文Ⅱ」で昨年がセンター試験+2次試験で367点、今年が342点で25点下がっています。文系では4問中2問の完答が相当困難だったのです。数学が得意でも一部超得意な受験生以外は試験当日問題を解いてみないと合格の確信が持てない、よって確実に受かりたいなら英語一流の選択が正解なのです。東大の英語は毎年5問出題される。目標は75%90点です。これを実現するためにはまずリスニング満点(推定30点・非公表)を狙いたい、このレベルの英語力の受験生ならば英作文もほとんど満点(推定30点)、つまり「聞いて・話せる」帰国生のイメージです。残りの60点が長文読解・文法で半分の30点得点できれば90点に達します。SKCの指導ではリスニングと英作文で9割得点、読解・文法で6割を目標に指導していますが、高校の授業ではリスニング・英作文で9割得点の指導ができません。ではその逆の読解・文法9割得点は? それは不可能です。試験時間は120分その内リスニングが30分、事前に設問を読んでおく時間が10分程度必要なので40分ほどかかる、残りの80分で4問を処理することになる。1問に20分しかかけられない。学校でやっているように訳しながら読んでいるようでは処理しきれない、サイドリーダーの多読これも効果は薄い、学校レベルの学習では長野・深志でトップレベルを除き校内10番台の生徒では半分得点するのが精一杯なのです。
高3次には文系は社会2科目、理系は理科2科目を学校の定期試験レベルから東大レベルに仕上げなければなりません。英語中心に学習できるのは高校入学後実質2年しかない、公立高受験レベルつまり中学3年間一般の塾・予備校の指導で長野・深志合格のレベルから東大が求めているレベルまで引き上げるのは高校入学後の2年では不可能ということ、長野高・深志高の今年の"惨状"は学校の授業ではどうにもならない、高校入学以前の問題であることを示しています。長野・深志には各学年にTOEICスコア800を超える帰国生レベルの英語力がある生徒、また入学時には高校数学を終了しているというすごい生徒が毎年数名入学してきます。この生徒たちだけが3年後全国のトップレベルの生徒たちと東大入試で戦える、東大に現役合格する生徒たちは長野・深志を目標に塾通いしていた生徒ではなかったのです。今年は数学が難しかった、その影響でしょうか深志高では理系は全滅です。東大が求めている「本物の英語力」のある現役生がほとんどいなかった、では浪人生は? 予備校で伸びるのは理科社会、現役時にあと一歩だったというレベルでないと1年予備校に通っても受かりません。国語また英語は予備校の授業で大きく伸びることはない、英語は音声言語、自分で毎日声に出して読む、もちろん単語力・文法力を身につけ文章を正確に理解してからのことです。問題集を解いているような学習ではダメ、問題を解くことで英語が読めるようになるわけではない、SKCでは10年・20年一貫して主張しています。東大を目指すならば中学生の段階から英語を音声言語として習得する学習をすることが絶対条件、ただしCDを聞き流していれば英語が聞き取れるようになることなどありえません。中学生のうちから"音読力"を鍛えましょう。カタカナ英語では一流にはなれません。長野県の高校生が東大入試を突破できないのは長野高・深志高入学以前の中学での『英語学習』に問題があるのです。