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令和3年・第2号(5/20)
今年の東大入試の一番の話題は・・・
今年の東大入試の一番の話題は神奈川県の公立高校である横浜翠嵐(すいらん)高校が50名合格者を出したことです。44名が現役合格です。県内のトップ校である長野高の現役合格は5名、同じ公立校で何が違うのか?神奈川県では平成の時代に入試制度を変更し学区を細分化した結果、成績上位の生徒が私立校に流れ公立校低迷の時期が続きました。かつてナンバーワンであった湘南高校が東大合格者を大きく減らしたのです。そこで神奈川県では「県立高校復権」を掲げ改革に着手し現在では通学区を撤廃、さらに学力上位の生徒が志願する高校では全県共通の1次試験に加え「特色検査」と呼ばれる高校独自の2次試験を実施しています。この2次試験は翠嵐高では平均点が50%前後、1次試験の得点は半数以上が90%を超え差がつかない・・・実質2次試験で合否が決まるのです。これらの改革の相乗効果で、神奈川県のほぼ中央に位置する横浜翠嵐高校が地理的に優位となり、近年では入試の倍率も2倍近くになっており、面接も実施していますのでより「志の高い」生徒を集めているのです。
令和3年の横浜翠嵐高校の入試問題を見てみました。入試問題は高校からのメッセージ、受験生に求めている学力を読み取ることができます。問題は4問で英語の問題から始まり社会と理科の融合問題で数学はありません。表面的には英語と社会理科の問題ですが、実は翠嵐高校が求めているのは英語力と国語の読解力なのです。驚きました!!SKCの中学生の指導方針とピタリ一致します。数学は1次試験の基礎レベルで十分、英語と国語をしっかりやってきなさい・・・全4問の問題冊子のページは19ページありました。問題文を正確に速く読み取る読解力が要求されているのです。塾で問題集を解いているような安直な学習では全く通用しません。
横浜翠嵐高校では東大入試を強く意識しています。年間行事予定表を見ると入学後の5月18日に東大ガイダンスとあります。東大入試のシンボルは英語、入学した生徒たちを待っているのは「英語」の高い壁です。高1の1年間で高校レベルの英単語3000語を習得するように言われる、東大入試は7000語・8000語レベルです。今春東大現役した44名の生徒たちは高校入学時には大学入学共通テストの3000語レベルは突破していたのです。長野高校で同レベルは5名程度、入学時の上位層の違いが一番ですが、さらに年間行事予定表で確認すると学校の指導方針の違いがよくわかります。定期試験の回数です。横浜翠嵐高校は2学期制で前後期2回ずつの年4回です。一方の長野高も2期制ですが年4回の定期試験以外に整理考査・一斉考査と名前を変え4回あり年間8回もあります。翠嵐高校では年間を通してじっくり取り組ませている印象ですが、長野高では毎月のように試験がありその都度「教科書・課題」の範囲を指定し「やらせる」印象です。生徒はとても忙しい、テストに追われて1年2年・・・これでは一部上位の余裕のある生徒以外は完全に『目先の点数』を追いかける学習、真の学力になりません。これでは共通テストで高得点を求められる国立医学部入試また東大京大を除く旧帝大レベルでの合格者が増えません。教師たちはこの事実に気がつかないのでしょうか?令和3年の第1回「共通テスト」で780点(87%)以上の得点は長野高校で理系8名文系7名合わせてわずか15名、これが長野県トップ校の実態なのです。(2021共通テストリサーチによる)
県内では今年は12名、東大に現役合格した生徒たちは学校の指導には頼っていません。中高6年間で東大が要求している学力を自ら作り上げることに成功したのです。校内上位の生徒たちは自分の勉強に自信を持っています。自分で何とかする!成功する生徒は僅かです。ゴルフの松山選手がマスターズで優勝しました。高校大学またプロになり数々の大会で実績を積み重ね自分のゴルフに自信を持っていましたが、努力して努力しても世界のトップには届かない、その松山選手が今年になりコーチをつけたことによってゴルフが「安定」し頂点を極めることができたそうです。大きな「転機」となった!松山選手をデビュー時から見守ってきたゴルフジャーナリスト舩越氏の言葉です。自分のことは自分で決める!と頑なだった松山が目澤コーチと契約したことは衝撃でしたと語っています。勉強でも頂点を目指す生徒は皆自信を持っていますが、現役合格を勝ち取るには「時間」との勝負です。当然のことですが初めての経験、合格者の体験談は参考になりますが自己流の勉強ではやはり無駄が多い、最短コースの学習を指導できるコーチがつけば長野県でももっと合格者を増やすことができる・・・そこで長野県の現状を打開するためにSKCは考えました。SKCも長野県での活動が30年を経過しましたので、30年継続できたことに感謝し、コロナ禍の現状を考え「志は高い」が経済的にコーチをつける余裕のない受験生を支援することにしました。第1弾は高校生を対象に東大志望者限定で優待制度(指導料免除)を新設しましたので詳細はお問い合わせください。